"知らなきゃ損" ブログ

年金

2025.10.12

加給年金って

 知らなきゃ損 No 36


「うちの主人、最近“加給年金”をもらってるって言ってたけど、何それ?」
近所の友人からそんな話を聞いたことはありませんか?

加給年金(かきゅうねんきん)とは

簡単にいえば「年金をもらう本人に家族がいると上乗せでもらえるお金」のことです


意外と知らない方が多いのですが

条件を満たせば毎年数十万円が加算される制度なんです

老齢厚生年金を受け取る人に

一定の扶養家族(主に配偶者や子ども)がいる場合に加算される制度

つまり

「働いて厚生年金に入っていた夫が年金をもらうようになったとき

まだ奥さんが65歳未満ならその分が“加給年金”として上乗せされる」という仕組みです


たとえば

ご主人が会社員で厚生年金に加入していた場合
老齢厚生年金に配偶者加給がつきます


奥様が65歳になるまでは

年額約39万円が加算されます


次の3つの条件を満たすこと

1️⃣ ご主人が厚生年金(老齢厚生年金)を受け取る立場
2️⃣ 奥様が**65歳未満で、収入が少ない(年収850万円未満程度)
3️⃣ 奥様が生計を同じくしている(同居・生活費を共にしている)**

つまり

まだ奥様が自分の年金をもらっていない間(65歳まで)に

ご主人の年金に上乗せされます

奥様が65歳になると

自分自身の年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)を受け取ることができる


この時点で

ご主人の加給年金は自動的に終了です

ただし

奥様が自分の年金を受け取るときに

**「振替加算(ふりかえかさん)」**という形で

一部が引き継がれる場合があります

「振替加算」とは
→ ご主人の加給年金が終わったあとに

奥様の年金に少し上乗せされる制度です
(生年月日により金額は異なりますが、年間で数万円程度)

よくある勘違い

❌「妻が働いていると、もらえないんでしょ?」
→ パートや短時間勤務などで一定の収入内なら対象になります
(おおむね年収850万円未満が目安)

❌「夫婦どちらも年金をもらってるなら関係ない」
→ 奥様がまだ65未満なら

加給年金の対象になります

まとめると

「加給年金」は

夫婦のうち年上の方(多くは夫)が厚生年金を受け取り始めたとき
まだ年下の配偶者(多くは妻)が65歳未満なら、年間約39万円が上乗せされるありがたい制度

ただし

65歳になったら終了し

「振替加算」という別の形に移ります

とりあえず

「うちは対象かしら?」と思ったら
日本年金機構の「ねんきんネット」や

最寄りの年金事務所で確認できます


一つアドバイスを

年金事務所の職員も人間です

良好な関係でいろいろ聞くと

親切に教えてくれます

喧嘩腰に聞くと

必要最低限しか教えてくれませんよ

それは損ですよね

知らんけど!


#お問い合わせ

2025.08.25

在職老齢年金の改正

 知らなきゃ損 No 30



在職老齢年金制度について改正されました

何それって話ですね

60歳以上で働きながら

厚生年金をもらうと収入が多い場合

年金が削られます

これが在職老齢年金です

「在老」 とも言われます

この「在老」が変わります

そもそも「在老」って何でしょうか

月額賃金(1か月の賞与を含む)と厚生年金を足した額が

基準額を超えると厚生年金は超えた分の半額が

支給停止になります

基準額は毎年見直され 2025年は51万円

51万円を超えると

超えた分の半分が年金から差し引かれます

つまり51万円までは全額とれて

それを超えると調整が入ります

例で説明します

基本月額:10万円

総報酬月額相当額:45万円(給与➕賞与を1ヶ月に換算)

月額

55万円55−51)÷22万円

受け取り年金は

10万円2万円8万円

そして

2026年度(令和8年度)4月から

62万円に引き上げられます

つまり 

61万円までなら年金はそのまま受け取れ

62万円を超えた部分のみ調整されるようになります

なぜ変更されたのでしょうか

それは 

平均寿命や健康寿命が伸びたことで

高齢になっても働きたい方が増えています

一方で年金が減ってしまうことが働き控えの原因になりかねませんでした

つまり

「今までは働きすぎると年金が減っちゃって」

でも改正後は“ちょっとの収入アップなら年金そのままって嬉しくなりますよね

副業やパート、再就職を考えている方に対して

「月60万円未満なら年金に影響なく働けます」


高齢になっても働き損を気にせず

活躍したいですね


#お問い合わせ

2025.06.08

未支給年金とは

 知らなきゃ損 No21


公的年金は基本的に

偶数月の15日に前月と前々月の2カ月分が支給されます

死亡届を出すと支給が止まりますが

亡くなった月の分まで支払われるため

故人が受け取っていない年金が発生します

これを「未支給年金」という。

故人と生計を同じくしていた

親族で

以下の順位が高い故人と生計を同じくしていた親族で

以下の順位が高い順に受け取る権利が発生します

①配偶者(事実婚を含む) 

②子 

③父母 

④孫 

⑤祖父母 

⑥兄弟姉妹 

⑦甥や姪など3親等内の親族

※同居していなくても

定期的に生活費の援助(仕送り)をするなど

家計を一つにしている場合も含まれます

請求期限は

年金支払日の翌月初日から5年以内


相続財産ではないため

相続放棄をしても受け取ることができる

相続税の課税対象にならない

未支給年金を受け取った遺族の一時所得となり

所得税・住民税の課税対象となる

ただし

一時所得の合計額が特別控除額の50万円以下の場合

確定申告は不要。

例えば、

公的年金を毎月15万円受け取っていた方が6月30日に亡くなったら15万円

7月1日に亡くなったら30万円の未支給年金が発生します

なかには

老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計受給額が

30万円を超える方もいます

その方が亡くなり

遺族が2ヶ月分の未支給年金を受け取った場合

一時所得が基礎控除額の50万円を超えるため

確定申告が必要になってきます

年金の受給時期を70歳以上に繰り下げて

待機中に亡くなってしまうと

遺族ですら受け取れない

未支給年金が発生するということですね

なお

上記を例に挙げると

「繰り下げた67歳時点の支給額5年分のみ」が

未支給年金となります


なお

夫が「年金の繰り下げ待機を終え

受給し始めてから死亡した場合」

「待期期間の年金」は一切支払われません*

年金受給中に死亡した場合に発生する「12ヶ月の未支給年金のみ」請求が可能となります。

なんか

ややこしいですね

詳しくは 年金事務所で聞くのが一番ですね

なおアドバイスを一つ

年金事務所の職員さんとは良好な雰囲気で

お話しするのがベストですよ

気まずい雰囲気の中では

職員さんも聞かれたことしか

答えないでしょうね

#お問い合わせ

2025.03.25

在職老齢年金って

 知らなきゃ損 No11


今年は5年一度の・・・?

はて なんでしょうか

答えは

5年一度の年金改正の年です

注目する点は何でしょうか

60歳以上で働きながら厚生年金をもらうと収入が多い場合

年金が削られます

知ってましたか

これが在職老齢年金です

「在老」 と言われます

この「在老」が変わります

そもそも「在老」って何でしょうか


月額賃金(1か月の賞与を含む)と厚生年金を足した額が

基準額を超えると厚生年金は超えた分

の半額が支給停止になります

基準額は毎年見直され 

2024年度50万円です

ということは

たとえば 賃金と厚生年金が合計で70万円なら

超えた20万円の半分の10万円が支給停止になります

「何と理不尽な」 と思いますよね

仕方がありません

そういう制度なんだから

この制度で

65歳以上で働く年金受給者の16%は 

支給停止になっています

ただこれだけではありません

年金の受給開始を遅らせる「繰下げ受給」

これは

繰り下げると1か月0.7%ずつ増える制度です

現在75歳まで繰り下げることが可能です

ただ 「在老」で支給停止があると

その部分は増額の対象外になる

という落とし穴があります

現在国会では

基準額を62万円に緩和する案も議論され

これにより支給停止になる人が20万人減って30万人になる見込みです

ただ早くても20264施行を目指しています

年金制度

改正により不具合は

少しずつ改善されていますが

ややこしいですよね

分からないことは聞いてください

#お問い合わせ

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